大神神社摂社で慈恩寺区に鎮座します、玉列神社の本殿(春日造)の檜皮葺(ひわだぶき)屋根がアライグマなどの動物にむしられた事で先月から補修作業に入っていますことはニュースでもお伝えしました。
昨日午前11時から玉列神社の月次祭が催行された後、宮大工棟梁の遠藤さんから補修の進捗状況について説明があり、工事中の本殿を間近で見ることが出来ましたのでご報告します。
棟梁の話によりますと、屋根解体の際に棟札が発見され本殿が150年前の明治初期に建築されたものであり、その後、幾たびか補修されているとのことでした。
古書によると玉列神社の本殿は、江戸時代以前は現在の祓戸社の辺りにあり、元禄年間に現在の位置に替わったとのことです。
屋根の傷みの他、確認したところ本殿が傾いていることもわかりました。これは平成10年の台風7号が奈良県を直撃した際、本殿裏山の木が強風で倒れ本殿を直撃した際のゆがみと思われ、放置しているとゆがみがひどくなるので3回に分けて引き戻し作業を行ったとのことでした。
本殿は奈良県で一般的な春日造三社祀りです。中央が主祭神である玉列王子神、両脇に天照大神・春日大神が祀られています。
上階に上がりますと檜皮がきれいに剥がされていました。新しく檜皮葺の屋根にするととてつもなく費用が掛かるため今回は銅板葺で仕上げるそうです。
それにしても、神様のお家のリフォームを間近に見られる機会など滅多にありません。内部構造に興味津々です。(^0^;)
年に一度の例祭(10月12日)の時に表の扉が開扉されますが、その時ですら我々庶民は神官達の「オ~、オ~」という警蹕(けいひつ)に頭を下げ、直視することは許されません。
すごい機会に恵まれたと感謝しております。
また、御垣内にありました明神造木製鳥居はシロアリ被害で腐っていたので新調するとのことでした。
鳥居新築工事だけで100万円掛かるそうです。
完成は夏のお盆頃だそうです。楽しみですね~
このように、社寺建築物の補修には手間も費用も掛かります。一般家屋のリフォームとは訳が違います。
大神神社では玉列神社の改築工事に伴い、鳥居新築費用のご支援を皆様から募っておられます。
椿祭り、初詣と朝倉台とは縁の深い神社です。皆様のご理解を願っております。