朝倉台に所縁の深い慈恩寺区に鎮座します玉列神社は、築140年以上が経過して社殿のゆがみ檜皮葺屋根の傷みが酷くなったことから、本年春より改修工事にに入っておりましたが目出度く竣工し、9月4日に神様を仮殿から本殿にお移りいただく遷座祭を斎行する予定になっておりました。
ところが、台風21号が近畿を直撃したことで、遷座祭を1日日延べして9月5日午後6時30分からの斎行となりました。
式典には大神神社鈴木宮司をはじめ、慈恩寺区長や玉列会の面々、施工業者などが集まり日の暮れるのを待ちます。
伊勢神宮でもそうですが、神様をお移しするのは人目をはばかるため「夜間」が基本となります。
お祭りの祭主は大神神社鮫島権宮司です。
修祓(しゅばつ)、いわゆるお祓いの後、御食御酒種々の物(神饌)を献じ祭主による仮殿から本殿にお移りいただく祝詞奏上があります。
この後、拝殿の電気もすべて消し、虫の音しか聞こえない暗闇の中「オ~」という警蹕の声がして、神官達の手により仮殿から新しくなった本殿にお移りになられました。
勿論、私たち一般参列者は警蹕が鳴り響く間は頭を垂れて畏まります。
残念ながら写真は撮れません。(^_^;)オソレオオイデス
この後、本殿に鎮座ましました神様に祭主からの祝詞奏上がなされ、参列者による玉串献納、撤饌等があり、小一時間で祭典が終わりました。
これが改修を終えた本殿です。真新しい赤銅色の銅板が美しいです。
改修の際、本殿前にあります木製鳥居も点検したところ腐食が激しかったため、これも併せて新築しました。
改修の際、屋根裏から見つかった棟上札です。
これにより本殿は明治10年に宮大工の手により建てられたことがわかりました。
玉列神社は大神神社の御子神の玉列王子神・天照大神・春日大神をお祀りする古社で、奈良時代にはすでにお祀りになっていたようです。
台風21号が来襲する前に改修を終えることが出来て本当に良かったです。
地域の自然、氏子をお護りされている神様ですので、これからも皆で大事にしたいものです。